稼働率は100%の案件しかないのか。契約は誰と、どんな形で結ぶのか。途中でプロジェクトが止まったら、その月の報酬と次の案件はどうなるのか。offeeerの登録フォームを開いたまま送信を押せない理由がこの3つなら、答えは、登録の前に数字で分かるものと、受諾の前に担当者へ聞かないと分からないものに分かれます。

稼働は、offeeerに掲載実績のある案件1,877件(2026年10月25日時点。募集終了を含む累計)の稼働率で数えられます。契約と途中終了は、サイトの案内にある範囲と、法律が発注者に求める最低限とを並べて確かめられます。案内に無い運用は、分からないまま受諾しないよう、担当者へそのまま聞ける文面に回しました。

稼働率は100%の案件しかないのか

100%だけではありませんが、大半は100%です。掲載実績1,877件で稼働率100%なのは1,635件、87.1%です。80〜99%が37件、50〜79%が119件、49%以下が47件、不明が39件で、100%以外で稼働率の分かる案件は合わせて203件になります。

稼働100%で入れる人にとっては、9割近くが対象です。稼働を絞って入りたい人は、50〜79%なら119件、49%以下なら47件が自分の分母になります。累計なので、今日の一覧にこの数が並んでいるわけではありませんが、offeeerの案件がどんな稼働率で出てきたかの比率は、この分布で読めるはずです。

掲載実績1,877件の稼働率の分布(2026年10月25日時点。不明39件を含む全件に対する割合)

2本持ちたい人は、トップページのよくあるご質問で「複数の案件に並行して参画はできますか?」への答えを読んでおきます。「もちろんです」の後に、適正に合わせて必要な提案をしたうえで「場合によっては、並行させていただければと思います」と続きます。担当者の提案を通した先の話で、2本目を稼働率50〜79%の案件から探すなら、受け皿は累計で119件です。

稼働の調整は、「offeeer 3つの価値」の2番目に「リモート可否や稼働率なども含め、経験や志向に応じた多様な選択肢をご提案します」とあります。稼働率は提案の段階の選択肢に入るという案内で、参画後に稼働率を変えられるかは書かれていないので、受諾の前に聞く項目に入れます。

一覧の絞り込みは職種・単価・働き方の3つで、稼働率では絞れません。代わりに一覧のカードと案件ページに欄があるので、職種と単価で絞ったあと、カードの数字を見て開く案件を決めます。案件ページの下の案件詳細は、開始・働き方・場所・単価・稼働率・募集人数・面談の7つです。

一覧はいま募集中のPM・PMO職種・月150万円以上の案件を見るといま募集中のコンサル職種・リモート併用の案件を見るの2本から開けます。並んでいる案件の稼働率がそろって100%で、自分は80%以下で入りたいなら、登録のあとのヒアリングで、働き方の希望として稼働の上限を先に数字で伝えます。登録は登録フォームからで、入れるのは姓と名とメールアドレス、それに任意の電話番号だけです。

契約は誰と、どんな形で結ぶのか

契約の相手と形は、サイトの案内には出てきません。案件ページに並ぶのは単価・稼働率・稼働環境・職種・業務内容・求めるスキルと、開始・場所・募集人数・面談の欄で、契約の相手や形の欄はありません。登録前に分かるのは、ここが受諾の前に必ず聞く項目だというところまでです。聞くときの物差しは、2024年11月1日に施行されたフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が発注者に求めている最低限です。

従業員を使わない個人か一人法人で案件を受ける人は、この法律の「特定受託事業者」に当たります(第2条第1項)。発注する側が従業員を使う事業者か、役員が2人以上いる法人なら「特定業務委託事業者」で(第2条第6項)、契約の相手がoffeeerの運営会社でもクライアントでも、自分と契約を結ぶその相手が発注者として義務を負います。第3条は発注者が従業員を使うかどうかを問わず、第4条・第5条・第16条は発注者が特定業務委託事業者のときの義務です。

条発注者に求めていること数字と条件
第3条給付の内容・報酬の額・支払期日などを、書面か電磁的方法で直ちに明示する。電磁的方法で明示したときは、書面の交付を求められれば、規則で定める例外を除いて交付する従業員を使わない発注者も対象
第4条報酬の支払期日は、役務の提供を受けた日から60日以内で、できる限り短く定める再委託であることなどを明示した再委託なら、元委託の支払期日から30日以内
第5条受託者に責任が無いのに報酬を減らす、通常の対価より著しく低い報酬を不当に定める、などをしない1か月以上の業務委託(更新で1か月以上になるものを含む)が対象
第16条継続的業務委託の解除と、期間満了後に更新しないことは、少なくとも30日前までに予告する。予告から満了までの間に理由の開示を求められたら、第三者の利益を害するおそれがある場合などを除き、遅滞なく開示する継続的業務委託は6か月以上(更新で6か月以上になるものを含む)

準委任か請負かで責任の範囲が変わる話と、途中で止まった月の報酬がどこまで残るかは、準委任契約と請負契約の違いにまとまっています。精算幅や商流といった言葉はフリーランス案件の用語集で引けます。税込か税別か、遅延損害金、引き継ぎの条項はフリーランスが契約で絶対に確認すべき5つのポイントにあります。契約書を受け取ったら、ここで読むのは稼働・契約・途中終了の不安に関わる6つの欄です。

欄何を読むか書かれていなければ聞くこと
契約の相手自分と契約する会社の名前。クライアントか、offeeerの運営会社か、その間の会社か商流の段数と、自分が再委託先に当たるか
契約の形と報酬の型準委任か請負か。時間精算なら精算幅(上下限の時間と、超えた・足りないときの単価の増減)精算幅の無い固定なら、稼働が増えたときの扱い
契約期間と更新最初の期間、更新の単位、更新するかどうかの連絡がいつ誰から来るか更新しないときの予告が何日前か
支払期日締め日と支払日。役務の提供を受けた日から60日以内に収まっているか請求書の宛先と提出期限
中途解約の予告発注側と自分、それぞれ何日前か。30日より短いか、無記載か途中で止まったときの、その月の報酬の扱い
再委託と経費再委託先に当たるなら元委託の支払期日。交通費などの実費が単価に含まれるか別かリモート併用や常駐の出社日の交通費

プロジェクトが途中で止まったら、どうなるのか

契約が6か月以上の継続的業務委託に当たり、発注者が特定業務委託事業者なら、解除も不更新も少なくとも30日前までの予告が義務です(第16条第1項)。災害その他やむを得ない事由で予告が困難な場合など、厚生労働省令で定める場合は例外です。3か月契約でも、更新を重ねて6か月以上続くことになるものは継続的業務委託に含まれます(第13条第1項、施行令第3条)。予告から満了までの間に理由の開示を求めれば、発注者は、第三者の利益を害するおそれがある場合などを除き、遅滞なく開示しなければなりません(第16条第2項)。

3か月契約を更新して6か月以上続くときの、解除・不更新の予告の線(フリーランス新法 第13条・第16条、施行令第3条。少なくとも30日前まで)

報酬は、月額や時間で決めた準委任なら民法に定めがあります。委任が履行の中途で終了したときは、既にした履行の割合に応じて報酬を請求できます(民法第648条第3項第2号、準委任には第656条で準用)。月の途中で止まっても、そこまで働いた分の請求権は残ります。

自分の側から抜けたいときも、民法上は委任をいつでも解除できます(第651条第1項)。ただし、相手に不利な時期に解除したときは、やむを得ない事由が無ければ損害を賠償しなければなりません(同条第2項)。契約書の予告期間を守って動く理由はここにあります。その予告期間が自分だけ長い、発注側が30日より短い、または無記載なら、受諾の前に聞いて答えを文面で残します。

offeeerのトップページで参画後のサポートに触れているのは、「offeeer 3つの価値」の3番目とよくあるご質問です。3番目は、提案からオファー受諾、参画後の業務の中での不安や相談にも対応すると述べ、よくあるご質問は「専任担当者が参画後も定期的にフォロー。業務上の相談からキャリア設計まで一貫してサポートします」と答えています。止まったあとに次の案件の提案がどう動くかは、案内に書かれていません。これも担当者に聞きます。フリーランス新法と下請法の適用対象の違いは、フリーランス新法と下請法の違いで読めます。

受諾の前に担当者へ何を聞くか

聞く順番は、契約の相手、稼働、途中終了、支払いの4つです。聞く場所は、登録のあとのヒアリングでも、案件の提案を受けたあとでも、同じ文面で聞けます。案件ページの「案件の詳細を聞いてみる」は登録フォーム(姓・名・メールアドレス)につながり、質問を書く欄はありません。登録から面談までの段階と日数の目安は、offeeerの登録から参画までにあります。

  • 「契約の相手はoffeeerの運営会社ですか、クライアントですか。契約書のひな形を面談の前に見せてもらえますか」
  • 「稼働率は100%で固定ですか。参画後に80%へ下げたくなったとき、誰にいつ相談すればよいですか」
  • 「途中でプロジェクトが止まる場合、予告はいつ、誰から来ますか。その月の報酬と、次の案件の提案はどう動きますか」
  • 「報酬の締め日と支払日、精算幅の上下限と単価の増減を教えてください」

答えが契約書の欄と一致していれば受諾し、口頭の答えと食い違えば、欄を直してもらうか見送ります。口頭の答えだけで受諾すると、途中で止まったときに照らし合わせる文面が残らないからです。

まとめ

  • 掲載実績1,877件のうち稼働率100%は87.1%で、50〜79%は119件、49%以下は47件です。一覧は職種・単価・働き方で絞り、稼働率はカードと案件ページの欄で読みます。
  • 契約の相手と形はサイトの案内に無いので、フリーランス新法の最低限(条件の明示、60日以内の支払、1か月以上の委託での減額禁止)を物差しに、契約書の6つの欄を読んでから受諾します。
  • 6か月以上続く継続的業務委託なら、解除も不更新も30日前までの予告が法律の決まりです。3か月契約の更新で6か月以上になるものも含みます。

送信を止めていた3点のうち、稼働は登録の前に集計で、契約と途中終了は受諾の前に条文と4つの質問で決まります。

集計方法

集計日は2026年10月25日、母数はoffeeerに掲載実績のある1,877件で、募集終了を含む累計です。現在募集中の件数ではありません。稼働率の割合は、不明や未記載の案件も分母に含めた全件に対する割合です。単価は月額・税抜で、稼働率を絞った案件では、その額がフル稼働に換算した値か実際の受取額かを区別できないため、単価の水準として扱っています。サイトの案内文は、同じ日にトップページ、案件一覧、案件ページ、登録フォームで確認した文言をそのまま引いています。法令の条文は、e-Gov法令検索のデータ(2026年10月25日取得)で原文を確認しました。

出典・参考文献