はじめに

3年連続で同じ単価のまま走り続けるPM。毎年10万円ずつ単価を上げていくPM。スキルや経験は似ているのに、なぜこの差が生まれるのでしょうか。

理由のひとつは、案件を獲得する経路の違いにあります。自力で営業するPMと、エージェントを使うPMでは、たどり着ける案件の質も、単価交渉の余地も大きく違ってきます。

エージェントは中間マージンを取られるから損だ、と耳にする方もいるかもしれません。しかし、実際は逆で、優秀なPMほどエージェントを上手に活用しているのが現実です。

この記事では、優秀なPMがエージェントを使う理由を、案件獲得の裏側から解説します。

読み終わるころには、自力営業の限界、高単価案件の流通構造、商流が単価を決めるメカニズム、単価交渉のリアル、そしてoffeeerが利用者にどう支援しているかが見えてくるはずです。


優秀なPMほどエージェントを使う理由

PMとして長く活動している方の話を聞くと、興味深い共通点が見えてきます。キャリアの初期は自力で案件を取っていた方が多いものの、ある段階からエージェント経由に切り替えていくのです。

スキルが上がってきたから、自分で案件を取れる自信もある。それなのに、なぜ優秀なPMほどエージェントを使うのでしょうか。

答えは、エージェントを使うことが「楽だから」ではなく、構造的に有利だからです。案件獲得の経路、案件情報の量、商流の浅さ、単価交渉の代行。これらをすべて自分でやろうとすると、PMの本業であるプロジェクト推進に集中できなくなっていきます。

優秀なPMは、自分の時間を何に使うかを冷静に判断します。営業活動に取られる時間と、エージェントマージンとして支払うコストを比較したとき、エージェント活用の方が手取りもキャリアも伸びる、という結論にたどり着いていきます。

ここから、その判断の根拠となる4つの構造を見ていきます。


「営業しないと案件は取れない」は本当か

フリーランスとして独立した最初のころは、案件は自分で営業して取るものだと考える方が多いです。実際、SNSでの発信、知人への声かけ、過去のクライアントへの提案など、自力で案件を取る方法はいくつもあります。

ただ、この道で長く走り続けるのは、現実的には難しいのではないでしょうか。

PMの本業はプロジェクトを推進することです。クライアントから受託したプロジェクトの中で、ステークホルダーを動かし、スケジュールを守り、品質を担保する。これだけで月の稼働の8〜9割を占めます。

残りの1〜2割で、次の案件の営業をするのは現実的にきびしくなります。LinkedIn投稿、業界カンファレンスでの発信、過去クライアントへのキャッチアップ、提案資料の作成。これらにかかる時間を稼働中に確保するのは、現場PMにとって相当な負担になっていきます。

結果として、契約終了が近づいてから慌てて営業を始める、そして空白期間が生まれる、というパターンが繰り返されていきます。空白期間で失われる収入は、月100万円のPMなら3カ月で300万円。これだけで年収の25%が消えていく計算です。

優秀なPMはこの構造を早めに察知して、自力営業からエージェント経由にシフトしていきます。営業に費やす時間をプロジェクト推進に振り分けることで、本業の質を上げる。それが次の案件獲得の信用にもつながっていく、という好循環です。

「営業しないと案件は取れない」というのは、半分しか正しくありません。営業の役割を誰が担うかという視点で見直すと、自分でやらずにエージェントに任せる選択肢が見えてきます。


高単価案件が公開されない理由

PM・PMO案件の市場には、もうひとつ重要な構造があります。高単価案件の多くが、公開市場に出てこないという事実です。

業界の感覚として、PM・PMOフリーランス案件のうち、公開されているものはごく一部と言われています。残りの大半は、エージェントが扱う非公開案件として企業と直接やり取りされているのが実態です。

企業が案件を公開しない理由は、いくつかあります。

ひとつめは、機密保持の観点です。M&A後の統合プロジェクト、新規事業の戦略策定、大規模な組織変革など、機密性が高い案件は公開できません。応募者を限定する必要があります。

ふたつめは、応募者の質の担保です。公開してしまうと、スキル不足の応募者からも多く応募が来てしまいます。経営層直下の案件など、求めるレベルが高い場合は、最初からエージェント経由で絞り込みたいと考える企業が多くなっていきます。

みっつめは、既存ベンダーへの配慮です。既存のシステムベンダーや他のコンサルとの関係性から、表立った募集を避けるケースもあります。

非公開案件にアクセスするためには、企業と直接つながりを持つエージェントを介する必要があります。エージェントが企業の経営層やPMO責任者と関係を作っているため、表に出ない案件の情報がそこに集まる構造です。

ある利用者は「他のエージェントでは見たことがない案件があった」と話していました。これは、エージェントごとに扱う非公開案件のネットワークが違うことを示しています。優秀なPMが複数のエージェントに登録するのは、こうした非公開案件の幅を取りに行く動きの一環でもあります。


商流の違い

優秀なPMがエージェントを使うもうひとつの理由は、商流の違いを理解しているからです。

商流とは、案件の発注元であるエンドクライアントから、フリーランスPMの手元まで、案件がどう流れてくるかを示す構造のことです。

商流が深くなる、つまり間に入るベンダーが多くなるほど、各層で中間マージンが抜かれ、最終的にPMの手取りが下がっていきます。

例として、月額150万円の案件があるとします。

商流のパターン1は、エンド企業からエージェント、そしてPMへと流れる短いルートです。中間に入るのはエージェント1社のみで、PMの手取りは月額130〜140万円程度が一般的です。エージェントマージンは10〜20%程度に収まります。

商流のパターン2は、エンド企業から大手SIer、中堅ベンダー、エージェントを経てPMにたどり着く長いルートです。中間に3社以上が入るため、PMの手取りは月額80〜100万円程度まで下がることがあります。

同じ150万円の案件でも、商流の深さで手取りが30〜50万円違ってきます。年間にすれば、360〜600万円の差になっていきます。

優秀なPMはこの構造を理解しているため、エンド企業と直接つながっているエージェント、商流の浅いエージェントを選ぶ意識を強く持ちます。マージンを取られない直契約が一番、という単純な発想ではなく、商流の浅いエージェントとつながることの価値を見抜いていきます。

直契約が常に有利とは限らないのも、ここで押さえておきたい点です。直契約で月額120万円の案件と、商流の浅いエージェント経由で月額150万円の案件があれば、後者のほうが手取りが多くなるケースは普通にあります。

商流パターン中間業者数月額単価PM手取り
エンド直契約0120万円120万円
エンド+エージェント1社1150万円130〜140万円
エンド+SIer+ベンダー+エージェント3150万円80〜100万円

判断軸は、商流の浅さです。


単価交渉の裏側

エージェント活用のもうひとつのメリットが、単価交渉の代行です。

フリーランスPMが自分で単価交渉をするのは、実は難しい場面が多くなっています。

理由はいくつかあります。

クライアント企業との関係性上、自分の単価を上げる交渉を直接切り出しにくいというのが大きな壁です。プロジェクトに深く入り込んでいる立場で、契約金額の話を切り出すのは、心理的な抵抗が大きいものです。

クライアントの予算サイクルや承認プロセスを把握していないため、最適なタイミングで提案しにくい問題もあります。期初前、期中、期末でクライアント側の意思決定プロセスは違いますが、フリーランスからは見えにくい部分です。

市場相場の最新情報を、フリーランス個人で持つのは限界もあります。同じスキル・同じ業界・同じ規模のプロジェクトで、いま市場がいくらで動いているか。リアルタイムで把握するのは、複数案件を扱うエージェントの強みです。

交渉の根拠となる類似案件のデータを集めにくいのも難点です。エージェントは数十〜数百の案件を同時に扱っているため、相場の根拠を持って交渉できます。

エージェントは、市場相場を熟知しています。このPMは月額150万円が妥当です、と第三者の立場で根拠を持って伝えられるのは、エージェントだからこそできる仕事です。フリーランス本人が「私は150万円ほしい」と言うのと、エージェントが「市場相場では150万円が適正」と言うのでは、説得力がまるで違ってきます。

実際、エージェントが交渉に入ると、最初の提示単価から月10〜30万円上がるケースも珍しくありません。中間マージンを差し引いても、PMの手取りが増えるパターンが多くなっていきます。

優秀なPMは、この交渉代行の価値を正しく評価しています。中間マージンを払ってでも、エージェント経由のほうが手取りが増える構造を見抜いているのです。


offeeerの支援事例

offeeerが扱う案件と利用者の動きには、いくつかの典型的なパターンがあります。

ひとつめは、単価アップに成功するパターンです。月額100万円台前半で活動していた利用者が、業界知識の言語化とコーディネーターによる単価交渉サポートを経て、月額130〜150万円帯の案件に到達するケースが見られます。背景には、市場相場に基づいた根拠ある交渉と、PMの強みを企業側に翻訳して伝える支援があります。

ふたつめは、空白期間ゼロで案件切り替えするパターンです。契約終了の3カ月前から、コーディネーターが次の候補案件を提案し、契約終了週には次案件の開始が決まっているという動き方です。月額100万円のPMにとって、3カ月の空白は300万円の機会損失ですから、伴走の価値はそのまま手取りに直結していきます。

みっつめは、業界特化で上位案件にアクセスするパターンです。金融や製造、医薬といった特定業界の経験を持つPMが、コーディネーターから業界特化型の高単価案件を提案され、月額150〜200万円帯に届くケースもあります。一般的な総合型エージェントでは出てこない、業界知識プレミアムが乗った案件への入り口が、PMO特化型エージェントにあります。

offeeerのコーディネーターは、全員がフリーランスやコンサルの実務経験を持っています。マッチング機能ではなく対話で案件が決まるのが特徴で、案件選び、単価交渉、契約終了時のフォローまで、利用者と同じ視点で伴走できる体制になっています。

優秀なPMが選んでいるのは、こうした対話で案件が決まるエージェントです。中間マージンの構造を越えて、自分のキャリアと収入の両方を伸ばせる経路として、エージェント活用を戦略的に進めていく流れが定着しています。


優秀なPMがエージェントを使うのは、楽だからではなく、案件獲得・商流・単価交渉のすべてが構造的に有利になるからです。

自力営業を続けて時間と機会を失うか、エージェントを味方につけて本業に集中するか。次の契約更新を前に、自分のスタイルを見直してみるタイミングなのかもしれません。

offeeerでは、月額100〜150万円帯を中心に、PMO・コンサル人材向けの案件を継続的に提案しています。フリーランス経験者のコーディネーターが、案件選びから単価交渉、契約終了時のフォローまで伴走する形で対応しています。

自分の単価が市場のどこに位置するか確認したい、もう一段上の案件にアクセスしたい、という方は、まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください。